木城えほんの郷のある石河内には、太古のむかしから
大きな亀が眠っていることを知っていますか。

小屋町峠を下りてきて急に展望のひらける前坂に立つと
大亀の眠る姿を見ることができます。
九州山脈の山々の連なりの方にのんびりと首をのばし、
石河内の川に前足をひたしながら空にとどくほどの大きな甲羅の上に
松の林や樫の木の森をのせて静かに眠りつづけているのです。
この郷にはゆっくりと時が流れていて実に静かです。
朝、お日様の昇るまえに咲くつゆ草の花は
真昼の光の中で一滴の青いしづくになってしまうと言ったら
君は信じますか・・・・。
コナラの木に生みつけられたクロシジミの卵は
幼虫になるとクロアリの巣で育てられ、
やがてチョウになることや、
ドングリの森にすむ青バトは山のむこうの遠い海の水を飲みに飛んで行くことも・・・。
本当のはなしです。

この郷のどこかにはるかなむかしからくりかえされている
自然の不思議ないとなみです。
一本の竹の中には一管の笛と太鼓がかくれているのを知っていますか。
それにカッパやカニもかくれています。
この郷にはそれを取り出す名人がいます。
子どもたちはむかしからそうして来たように
名人の伝える手のわざをおそわるのです。
森の奥から子どもたちの創った風の鳴らす笛と
水の打つ太鼓の音がかすかに聞こえていて、
小鳥たちの歌に君は耳を澄ますでしょうか・・・。

イイギリやナナミの木やキハダの小さな木の実が
百年後には大きな森になることを想うことがあります。
百年後の未来の日にも
子どもたちは樹の中を昇って行く小さな川の音を聞くでしょうか。

きょう森のえほん館にたくさんの絵本が届きました。
百年も眠りつづけるお姫さまの話。
花のすきな牛の話。
ものぐさ太郎や三年寝太郎の話。
太陽と月と星の話。
はる・なつ・あき・ふゆの花明りをともす草や木の話。
深い海の話。山の話。
クジラやイルカやマンボウや・・・・。
トンボやセミやカブトムシや・・・・。
心の中のふしぎなトビラを開けてくれる世界中の絵本がたくさんあります。
野の花が咲き、ちょうは舞い、鳥たちは歌う・・・。
木城えほんの郷の青い大きな森にえほん館があって
えほんの世界に遊ぶ子どもたちがたくさん来てくれるように・・・・。

百年後の未来の子どもたちにも手渡すことのできるえほんの郷を
一緒に創っていけたら良いと想っているのです。
ここには、まだやまびこもすんでいます。

いつか、ゆっくり遊びに来ませんか。

みどりの深い山々に囲まれた木城町石河内。
この地の豊かな自然の中に木城えほんの郷があります。
この郷は、21世紀を生きる子どもたちの感性を育む心のゆりかごです。
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