まるのうた
 
 
 
 
 
 
ラマチャンドラン作
谷川俊太郎 訳
 
 
 
 
あか。青。黄色。みどり色。土の色。水の色。天空の色。星々の色。まるい太陽。
まるい月。一つ一つのまるい形が、生命体のように輝きを放つラマチャンドランの
絵と、谷川俊太郎の美しい言葉が、独特の絵本世界を奏でている。

「この絵本の言葉は、ラマチャンドランの母語マラヤーラム語で書かれ、英語に訳
され、さらに日本語に訳された。谷川俊太郎氏は、ラマチャンドランが滞日中に、
この物語聞かせてもらい、そのひびきの美しさ、豊かさは忘れられないと後に語
っている。まるという言葉から想像するものは、計り知れないほど多く、わたした
ちの生活にはなくてはならない言葉といっていい。そこから生まれるインスピレー
ションは、私たち日本人とインド人ではかなり違ったものであるが、子どもたちに
とって、まるの優しさ、楽しさは、世界共通ではないかと思う」(一花義広) 
 
優しさ楽しさは世界共通
ラマチャンドラン
1935年、インドのケララ州に生まれる。ケララ大学マラヤ
ラム語文学部で学んだあと、サンチニケタンの現タゴール
大学で美術を学ぶ。
1992年まで、ニューデリーのジャミアミリア大学美術教育
学部教授。現在インドの現代美術を代表する画家として活
躍している。インド、イギリス、アメリカそして日本で出版さ
れた絵本は、50冊を超える。
野間絵本原画コンクールで受賞。
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